「自分がもらえる給付金を全部知りたいけれど、どこを調べればいいのかわからない」

そんなときに活用したいのが、ChatGPTなどの生成AIです。

国や自治体には、子育て、失業、転職、資格取得、住宅、結婚、出産、介護、医療費などに関するさまざまな給付金・補助金があります。

しかし、制度ごとに担当省庁や自治体が異なるうえ、「自分が対象だと知らなかった」「申請期限を過ぎてしまった」というケースも起こり得ます。

そこで生成AIに自分の状況を整理して伝えれば、対象になる可能性がある給付金・補助金をまとめて洗い出すことができます。

制度によっては数万円ではなく、数十万円規模の支援になることもあります。

ただし、生成AIが「対象です」と回答しただけで受給資格が確定するわけではありません。

この記事では、2026年9月時点の公的制度を踏まえながら、生成AIを使って「もらえる可能性があるお金」を効率よく探す方法を解説します。

実は「数十万円もらえる制度」は珍しくない?

給付金というと、「自治体から1万円の商品券」「住民税非課税世帯に3万円」といった臨時給付をイメージする人も多いでしょう。

しかし、国の恒久的な制度まで対象を広げると、支援額が数十万円になる制度もあります。

たとえば厚生労働省の「専門実践教育訓練給付金」では、一定の要件を満たして対象講座を受講すると教育訓練経費の50%、資格取得・就職などの条件を満たすと70%、さらに受講後の賃金が5%以上上昇するなどの要件を満たすと80%まで支給されます。

80%給付の場合の年間上限額は64万円です。

出産時には、公的医療保険の加入者に対して子ども1人につき原則50万円の「出産育児一時金」があります。

再就職や転職を目指す人向けの「求職者支援制度」では、一定の収入・資産要件などを満たせば、無料の職業訓練を受けながら月10万円の職業訓練受講手当を受給できます。

さらに、収入減少などによって家賃の支払いが難しくなった人には「住居確保給付金」があり、一定の要件を満たせば市区町村ごとの上限額までの家賃を原則3か月、延長を含め最大9か月支給する仕組みがあります。原則として自治体から大家や不動産業者などへ直接支払われます。

つまり、条件次第では「数十万円相当の支援」が見つかること自体は珍しい話ではありません。

重要なのは、自分が対象になり得る制度を知っているかどうかです。

生成AIが給付金探しと相性がいい理由

給付金や補助金を探すときに難しいのが、「制度名を知らないと検索できない」という問題です。

たとえばGoogleで検索する場合でも、

「○○市 給付金」
「子育て 補助金」
「失業 給付金」

など、自分で検索キーワードを考える必要があります。

一方、生成AIなら「35歳、会社員、子ども2人、○○市在住、最近転職した」といった状況を伝えることで、その条件から利用できそうな制度の候補を逆引きできます。

特に見落としやすいのが、市区町村独自の制度です。

国の有名な給付金だけでなく、「新婚世帯向け家賃補助」「自転車購入補助」「省エネ家電購入補助」「子どもの医療費助成」「就学・進学支援」「移住支援」など、自治体によって非常に多くの制度があります。

生成AIは、こうした複数分野を横断して候補を整理する用途に向いています。

給付金を探すときはAIに何を伝えればいい?

生成AIに「もらえる給付金を教えて」とだけ聞くよりも、自分の状況を整理して伝えたほうが精度は大きく上がります。

最低限伝えたいのは、年齢、住んでいる都道府県・市区町村、世帯構成、子どもの人数と年齢、雇用形態、おおよその年収または所得、配偶者の収入、住宅が持ち家か賃貸か、最近の結婚・出産・退職・転職・介護・引越しなどの出来事です。

また、「国だけでなく都道府県と市区町村の制度も探してください」と指定することが重要です。

そのまま使える「給付金検索プロンプト」

生成AIには、たとえば次のように質問すると探しやすくなります。

私が現在利用できる可能性がある給付金、補助金、助成制度、手当を調べてください。

居住地:○○県○○市
年齢:○歳
職業:会社員
世帯構成:配偶者と子ども2人
世帯年収:約○万円
住宅:賃貸
最近の出来事:転職、出産、結婚など

国、都道府県、市区町村の制度をすべて対象にしてください。

各制度について、制度名、実施機関、対象者、所得条件、支給額・補助額、申請期限、申請方法、必要書類、公式サイト、現在も受付中かどうかを整理してください。

2026年現在の情報を優先し、終了済みの制度と現在利用できる制度を区別してください。金額や条件を推測せず、確認できないものは「要確認」としてください。

このように条件を指定すると、単なる制度名の羅列ではなく「自分が対象になりそうな順番」で整理しやすくなります。

AIで見つけやすい給付金・補助金の例

生成AIに探させる場合、制度を一種類に限定しないのがポイントです。

状況探したい制度の例
出産した出産育児一時金、自治体の出産支援
子どもがいる児童手当、医療費助成、就学支援
資格を取りたい教育訓練給付金
失業・転職した雇用保険、求職者支援制度
収入が急減した住居確保給付金、自治体独自支援
育休を取る育児休業給付、出生後休業支援給付
家族を介護する介護休業給付
医療費が高額になった高額療養費制度
結婚した結婚新生活支援など自治体の補助
引越し・移住した移住支援金、住宅取得補助など

たとえば介護休業給付は、原則として休業開始時賃金日額×支給日数×67%で計算されます。厚生労働省は、休業前の平均月額が30万円程度で、休業中に賃金の支払いがない場合の例として、月20.1万円程度を示しています。

育児関係でも、一定の条件を満たして出生後休業支援給付金と育児休業給付を受ける場合、合計で休業開始時賃金日額×支給日数の80%相当となる仕組みがあります。

一つひとつは知らなくても、「家族が増えた」「仕事を辞めた」「資格を取りたい」といった生活状況からAIに探させることで、候補を発見しやすくなります。

マイナポータルも一緒に使おう

生成AIだけでなく、国が提供するマイナポータルの「ぴったりサービス」も利用すると効率的です。

ぴったりサービスでは、市区町村を指定して、地域ごとのさまざまな行政手続を検索できます。一部の手続については、そのままオンライン申請も可能です。

おすすめなのは、

生成AIで候補を広く洗い出す

マイナポータルや自治体サイトで制度を検索する

公式ページで条件と期限を確認する

対象なら申請する

という使い方です。

AIを「給付金検索の入口」にすることで、ゼロから自治体サイトをすべて読むより効率よく探せます。

AIの回答をそのまま信用するのは危険

ここは非常に重要です。

生成AIは、存在しない制度名を回答したり、以前実施されていた給付金を現在も受付中であるかのように回答したりする場合があります。

特に給付金は年度によって制度内容が変わりやすく、自治体の予算上限に達すると予定より早く受付を終了するケースもあります。

また、「昨年度は10万円だったが今年度は5万円」「昨年度は所得制限なしだったが今年度から条件追加」といった変更も珍しくありません。

そのため、AIから制度を教えてもらったら、最後は必ず国、都道府県、市区町村などの公式サイトを確認してください。

「AIが対象だと言ったので申請できる」というものではありません。

「公式サイトのURLも出して」と指示する

生成AIを使う際には、

「必ず公式サイトを提示してください」
「ニュースサイトや個人ブログだけを根拠にしないでください」
「2026年度も実施していることを確認してください」

と指示すると、さらに使いやすくなります。

また、公式ページを見つけた後、その文章を生成AIに読み込ませて、

「私はこの条件に該当しそうですか?」
「必要書類だけ整理してください」
「申請期限と注意事項を教えてください」

と質問する使い方も有効です。

ただし、最終的な受給可否は行政機関が判断します。

個人情報をAIに入力しすぎない

給付金を調べるために、マイナンバー、銀行口座番号、クレジットカード番号、パスワードなどを生成AIへ入力する必要はありません。

年収についても「約400万円」「500万円未満」のように、おおよその金額で候補制度を探すことができます。

源泉徴収票や住民票などを読み込ませる場合も、利用するサービスのデータ取扱いを確認し、必要以上の個人情報を入力しないよう注意しましょう。

最初の検索では「30代」「○○市在住」「会社員」「夫婦と子ども1人」「世帯年収500万円前後」程度でも十分に候補を絞れます。

一度だけでなく「生活が変わったとき」に検索する

給付金探しで大切なのは、一度検索して終わりにしないことです。

結婚、妊娠、出産、進学、就職、退職、転職、病気、介護、引越し、住宅購入など、大きな生活変化があったときには対象となる制度も変わります。

また、自治体独自の物価高騰給付金や商品券、住宅・省エネ関係の補助金などは、新年度や補正予算によって突然始まることがあります。

そのため、生活環境が変わったときや年度が変わったときに、

「今の条件でもらえる給付金をもう一度全部調べて」

とAIに尋ねてみるとよいでしょう。

数十万円以上の「取りこぼし」を防げる可能性も

給付金や補助金は、対象になっただけで自動的に振り込まれる制度ばかりではありません。

自分で申請しなければ受け取れない制度も数多くあります。

たとえば教育訓練給付金なら条件次第で年間上限64万円、出産育児一時金なら原則50万円、求職者支援制度なら要件を満たす期間について月10万円の職業訓練受講手当が支給されます。

複数の制度が使える人なら、家計への影響はさらに大きくなる可能性があります。

生成AIの最大のメリットは「AIがお金をくれる」ことではありません。

今まで知らなかった制度を見つけ、「申請できたかもしれない給付金を知らずに逃す」という事態を減らせることです。

まとめ

生成AIを活用すれば、自分の年齢、居住地、家族構成、所得、職業、最近のライフイベントなどから、利用できる可能性がある給付金・補助金をまとめて探すことができます。

特に国の制度だけでなく、都道府県、市区町村の制度まで調べてもらうことで、自分では気付かなかった支援策が見つかる可能性があります。

実際に、教育訓練、出産、失業、住宅、育児、介護などの分野には、条件を満たせば数十万円規模になる制度も存在します。

ただし、

「AIに聞く」

「候補を見つける」

「公式サイトを確認する」

「自分で申請する」

という順番が基本です。

生成AIだけで受給資格を確定させず、最後は必ず国や自治体などの公式情報を確認しましょう。

うまく活用すれば、生成AIは「自分がもらえるお金を探すための検索アシスタント」になってくれます。

よくある質問

Q. ChatGPTに聞くだけで、自分がもらえる給付金が全部わかりますか?

候補を探す用途には便利ですが、すべての制度を漏れなく発見できるとは限りません。特に自治体が新しく始めた制度や予算上限に達した制度などは、最新状況を公式サイトで確認する必要があります。

Q. AIが「対象」と言ったら申請できますか?

AIの回答だけでは受給資格は確定しません。所得、年齢、居住日、加入している保険、申請日時など細かな条件によって結果が変わるため、公式の募集要項を確認してください。

Q. 数十万円もらえる制度は本当にありますか?

あります。たとえば専門実践教育訓練給付金は条件を満たした場合に年間上限64万円、出産育児一時金は子ども1人につき原則50万円です。

Q. AIにマイナンバーを入力したほうが正確になりますか?

その必要はありません。給付金の候補を探すだけなら、年齢、居住する自治体、家族構成、所得のおおよその範囲などで十分です。

Q. 自治体独自の給付金も探せますか?

候補を探すことはできます。ただし自治体制度は変更や終了が早いため、「2026年度に現在受付中の制度だけ」「○○市公式サイトを優先」と指定し、必ず自治体の公式ページで最終確認するのがおすすめです。

※本記事は2026年9月11日時点の公的機関の情報をもとに作成しています。制度の対象条件、給付額、申請期間などは変更される場合があります。