
イタリアの子育て世帯向け給付「Assegno Unico e Universale per i figli a carico(AUU)」は、2027年も物価動向に応じた改定が見込まれています。Sky TG24は、Istatが2026年8月時点で公表した2026年の取得済みインフレ率2.9%を前提に、未成年の子ども1人あたりの基本額が現在の月58.30~203.80ユーロから、2027年は月60~209.70ユーロ程度になるとの試算を報じています。
この制度はイタリアの居住・税・在留等の要件を満たす家庭向けで、日本在住者が日本の児童手当として利用できる制度ではありません。また月60~209.70ユーロは2026年9月10日時点の正式決定額ではなく、2.9%の物価上昇率を前提にした報道上の試算です。
制度概要
実施機関
イタリア社会保障機関INPS(Istituto Nazionale della Previdenza Sociale)が制度運用・申請・支払いを行います。
対象地域
イタリア。申請者にはイタリアでの居住・居所、所得税の課税関係、国籍または適切な在留資格などの条件があります。
対象者
扶養する子どもがいる家庭が対象です。未成年の子どもが中心ですが、18~20歳でも、教育・職業訓練、一定条件の就労、求職登録などの要件を満たす場合は対象になり得ます。障害のある扶養児童には年齢に関する特例があります。
支給額・補助額
2026年の公式額は、未成年の子ども1人について、ISEEが17,468.51ユーロ以下なら基本額が月最大203.80ユーロ、ISEEが46,582.71ユーロ以上または有効なISEEがない場合は月58.30ユーロです。多子世帯、21歳未満の母親、両親の就労、障害児、1歳未満の子どもなどには加算が適用される場合があります。
2027年については未確定です。Sky TG24は2.9%の改定を仮定した場合、未成年1人の基本額が月60~209.70ユーロになると試算していますが、正式な改定率は今後の法令・INPS発表を待つ必要があります。
申請期間・利用期間
AUUは継続的な制度です。INPSによると、毎年3月1日~6月30日に新規申請した場合は3月分からの遡及支給が認められます。6月30日より後の申請は原則として申請翌月から支給されます。
申請方法
INPSのオンラインサービス、電話窓口、またはPatronato(支援機関)を通じて申請できます。すでに承認済みで失効・取消・辞退・却下などになっていない申請については、INPSは新たな申請をしなくても支払いを継続すると案内しています。
主な条件
申請者は、国籍・在留資格、イタリアでの所得税課税、イタリアでの居住・居所、原則として通算2年以上のイタリア居住歴または6か月以上の雇用契約等の条件を満たす必要があります。支給額の算定ではISEEが重要で、有効なISEEがない場合は原則として最低額が適用されます。
注意点
2027年の「209.70ユーロ」「60ユーロ」は正式決定額ではありません。Istatが公表した2.9%は2026年8月時点の取得済みインフレ率であり、Sky TG24も正式な改定率は今後決まるとしています。記事公開後に政府・INPSから正式額が公表された場合は、タイトル、メタ情報、本文を更新する必要があります。
2027年試算は2026年比でどのくらい増える?
報道上の2.9%試算では、未成年1人の最低基本額は月58.30ユーロから60ユーロへ月1.70ユーロ増、最大基本額は月203.80ユーロから209.70ユーロへ月5.90ユーロ増となります。年換算では、それぞれ約20.40ユーロ、約70.80ユーロの増加です。ただし、実際の受給額はISEE区分の改定や各種加算でも変わるため、単純に現在額へ2.9%を加えれば全世帯の支給額が分かるわけではありません。
正式額が出るまでに確認しておきたいこと
2027年の金額だけを待つのではなく、現在受給中の家庭は2027年用ISEEや世帯情報を適切に更新できるよう準備することが重要です。AUUは既存承認者の申請自体は原則自動継続ですが、ISEEが未提出・無効だと最低額になる可能性があります。また家族構成、子どもの年齢、就労・就学状況などが変わった場合は、INPS上の情報更新が必要になることがあります。
この記事のポイント
- AUU自体はイタリアの現行子育て給付制度
- 2026年の未成年1人の公式基本額は月€58.30~€203.80
- Istatの2026年8月時点の取得済みインフレ率は2.9%
- 2.9%前提では2027年に月€60~€209.70との試算が報じられている
- 2027年の正式な改定率・支給額は2026年9月10日時点では未確定
よくある質問
Q:2027年は必ず月209.70ユーロもらえますか?
いいえ。209.70ユーロは2.9%改定を仮定した最大基本額の試算です。正式額は未確定で、実際の支給額はISEEや家族構成、加算条件などによって異なります。
Q:2027年分を受け取るために全員が再申請する必要がありますか?
INPSは、すでに承認済みで有効なAUU申請については原則として新規申請不要で支払いを継続すると案内しています。ただしISEEや家族情報の更新が必要になる場合があります。
Q:ISEEがなくても受給できますか?
制度上は受給可能ですが、有効なISEEがない場合は基本的に最低額が適用されます。最大額を受け取るには所得・家族条件等の確認が必要です。
Q:18歳になるとAUUは終了しますか?
必ず終了するわけではありません。18~20歳でも教育・訓練、一定条件の就労、求職登録などの要件を満たせば対象になり得ます。
Q:2027年の正式額はもう決まっていますか?
2026年9月10日時点では決まっていません。現在出ている月60~209.70ユーロ等は、2.9%のインフレ率を前提とする試算として扱う必要があります。




