
イタリアのSupporto per la Formazione e il Lavoro(SFL)は、社会・労働市場から排除されるリスクのある低所得者が職業訓練、再訓練、就労支援などへ参加することを条件に、月500ユーロを支給する制度です。現在もINPSのオンラインサービスから申請できます。
この制度はイタリアに一定期間居住し、18~59歳、ISEE・資産・在留資格などの条件を満たす人向けです。日本在住者が日本から利用できる制度ではありません。
円換算は2026年8月27日時点の1ユーロ=185.701円で計算。月500ユーロは約92,851円、12か月受給した場合の6,000ユーロは約1,114,206円です。為替変動により日本円換算額は変わります。
制度概要
実施機関
Ministero del Lavoro e delle Politiche Sociali(イタリア労働・社会政策省)およびINPS(国立社会保障機構)です。
対象地域
イタリア。申請者は原則としてイタリアに少なくとも5年間居住し、そのうち直近2年間は継続居住している必要があります。
対象者
原則18~59歳で、家族の有効ISEEが年10,140ユーロ以下、かつSFLの所得・資産条件を満たし、Assegno di Inclusione(ADI)の通常対象要件を満たさない世帯構成員などが対象です。イタリア国民・EU国民、一定のEU長期滞在許可を持つ第三国国民、国際保護対象者など、在留資格要件もあります。
給付額・支援額
就労活性化のための訓練・支援活動へ実際に参加している期間に月500ユーロがINPSから銀行振込で支給されます。原則最大12か月です。
最初の12か月終了時点でも職業訓練コースへ参加中で、個別サービス契約(Patto di Servizio Personalizzato)を更新した場合は、コース期間の範囲内で最大さらに12か月延長される可能性があります。延長は自動ではありません。
申請方法
INPSのオンラインサービスから申請し、SIISL(Sistema Informativo per l’Inclusione Sociale e Lavorativa)でデジタル活性化契約を締結します。その後、就労サービス機関との個別サービス契約を整え、指定された訓練・就労活性化活動へ参加します。INPSのContact CenterやPatronatoを通じた支援も案内されています。
申請期間
2026年8月27日時点でINPSのSFL申請サービスは現行サービスとして公開されており、固定の単年度公募締切は示されていません。資格要件を満たす時点で申請手続きを進める継続制度です。
支給・利用時期
申請が認められ、所定の活性化・訓練活動へ参加している期間に月次でINPSから銀行振込されます。受給者は少なくとも90日ごとに活動参加を確認・報告する義務があり、義務違反は停止・失権につながります。
主な条件
- 原則18~59歳
- 有効なISEEが年10,140ユーロ以下
- 家族所得が所定計算による10,140ユーロ基準以下
- 居住は原則5年以上、うち直近2年連続
- 不動産・金融資産、車両等の資産要件を満たすこと
- SIISL上の手続きと、就労・訓練活動への実際の参加を続けること
注意点
月500ユーロは「失業していれば自動でもらえる給付」ではなく、訓練・就労活性化への参加手当です。正当な理由のない自己都合退職から12か月以内など、対象外となる場合もあります。また、2026年1月からSFLを含む一部の社会包摂制度では新しいISEE計算方式が導入され、持ち家や子のいる世帯に有利となる変更が行われています。
この制度のポイント
- 月500ユーロを最長12か月
- 12か月終了時に訓練継続中なら条件付きで最大さらに12か月
- ISEE年10,140ユーロ以下など厳格な所得・資産要件
- イタリアで原則5年居住・直近2年継続居住が必要
- 2026年はSFLにも新しいISEE計算方式を適用
よくある質問
Q. 失業中なら月500ユーロを受け取れますか?
失業だけでは足りません。年齢、ISEE、所得・資産、居住・在留資格などを満たし、SIISLを通じて訓練・就労活性化活動へ参加する必要があります。
Q. 24か月間必ず500ユーロですか?
いいえ。原則は最大12か月です。追加12か月は最初の期間終了時も訓練コースに参加し、個別サービス契約を更新するなどの条件を満たした場合に限られます。
Q. 日本からイタリアへ移住してすぐ申請できますか?
通常はできません。原則5年以上のイタリア居住、そのうち直近2年の継続居住などの条件があります。
Q. 現金を自由に使える給付ですか?
支払い自体はINPSから月次の銀行振込ですが、受給の前提は訓練・就労活性化への継続参加です。参加義務を満たさなくなると支給にも影響します。




