助成金なうでは、自治体のご担当者を対象にして、現在、力を入れている取組や助成金・補助金について詳しくお伺いしております。

自治体・財団の取組や担当者の想いを地域の事業者様へ周知し、興味・関心を持ってもらうことで、その地域の活性化に貢献することを目的としています。

今回は、公益財団法人 市村清新技術財団松田様にインタビューさせていただきました。


Q1.現在所属されている部署の業務について教えてください。

今回のインタビューを受けている部分での業務としては、技術開発をおこなっている中小企業さまへの助成金支援業務になります。


Q2.今回、弊社のインタビューを受けていただいた理由を教えてください。

弊財団の助成金支援業務を含む活動を広く知っていただき、世の中のお役に立ちたいと思っています。


Q3.財団設立の経緯を教えてください。

株式会社リコーの創設者である市村清の想いとして、世の中に新たな技術を開発することによって人々が幸せになってほしい、技術が進歩することによって世の中を良くしていきたいということがあり、市村の提唱により本財団を設立しました。

また、新技術開発以外の事業でも市村の精神が根付いていると思います。

財団を設立し承認されてから四日後に亡くなったということで、市村の想いを引き継いだ財団ではないかなと思います。


Q4.取り組まれている主な活動について教えてください。

大きく四つの柱がございます。

まず1つ目は、科学技術の研究開発助成の新技術開発助成と地球環境研究助成になります。
科学技術の研究開発助成は、これから頑張っていただきたい分野に助成をおこなっています。

2つ目は、新技術顕彰になります。成果を出されたところに対して顕彰という形で、市村賞というのがございます。市村賞には産業賞、学術賞、地球環境賞があります。
また、市村賞受賞記念フォーラムもおこなっています。

3つ目は、少年少女創造性育成です。2つの活動をおこなっており、その中の1つ目は、市村アイデア賞贈呈です。日本全国の小中学生から年に約3万件応募していただき、その中から表彰をおこなっています。
2つ目は、キッズ・フロンティア・ワークショップです。年に2回、コピーの仕組みを中心に、電気や物理現象、科学的な現象についてのワークショップをおこなっています。

4つ目は、植物研究助成です。植物研究をされている研究者に助成をおこなっています。

大きくはこのような4つの柱が財団の活動なのですが、その一つが技術開発に対する助成となります。


Q5.新技術開発助成の特徴を教えてください。

特定の業種にこだわらず、広い範囲での助成を行っているのが一つの特徴だと思います。

新技術開発助成については非常に幅広い業種、工業だけではなく、農林水産業に関する技術開発に対してもおこなっています。
最近では医療、バイオの分野もありますし、大学発のベンチャー様で新たに起業して取り組まれる事業もございます。昔からの町工場様の特殊な技術を新たに飛躍しようというものもございますし、特定の業種に肩入れしようということはなく、幅広く取り組んでいる点が特徴ではないかなと思います。

新技術開発助成の概要 URL:https://www.sgkz.or.jp/project/newtech/

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: %E7%94%BB%E5%83%8F_20250310.jpg


Q6.先ほどご回答いただいた助成金事業はどのような方におすすめでしょうか?

新たな技術開発を通して世の中を良くしていきたいという想いがあります。

新たな技術開発への支援で皆様を応援させていただき、少しでもお役に立てればというのが市村の考えと想いでもありますし、我々財団の考えでもあります。

事業者の方に今後、新技術開発を通して社会への貢献を志している方に是非とも応募していただければと思います。


Q7.事業者の方から寄せられるご意見はどのようなものがございますか?

アンケートを取らせていただいた際のご回答の特徴として、助成額の大きさと、助成金をお渡しするのが開発の開始時にあたる贈呈式の時になるので、その点が非常にありがたいというお声をいただいております。

また、実用化前の開発段階のステージで助成対象としているので、その点を良しとしてくださる企業様が申請してくれています。

年に2回募集があるので、開発ステージに合うところで申請できる点も特徴だと思います。


Q8.完了認定をされた後、事業の状況はどのように公表されるのでしょうか?

完了後三年経った時に事業者様にアンケートをさせていただいて、その後、事業がどうなったか確認をしています。
すべてご回答いただけるわけではないのですが、その中で数社、毎年弊財団が出している年報のインタビューに伺っています。また、ホームページでも完了認定後の企業様のご紹介をさせていただいています。


Q9.完了認定のレポートというのは3年経過した段階で提出するものでしょうか?

完了は開発開始からおよそ1年です。開発計画書に中間と完了の時期を記載していただいて、完了はおよそ1年になります。
1年後に完了報告書を提出していただいて、必要に応じて現地調査をおこない、完了かどうかの確認と判断してから完了認定書を発行しています。

先ほど申し上げたアンケートは、完了から3年ほど経過した際に、アンケートを出しています。


Q10.オンライン以外でも相談ができる窓口はございますか?

ご質問はホームページでご案内させていただいている通り、メールと電話で受け付けております。また、企業様だけでなく、公共の中小企業支援支援組織に出向いてのご説明をおこなうこともございます。


Q11.中小企業の方にアドバイスはございますか?

応募を検討されている方皆さん、「この技術で社会を良くしたい」「これからの環境について貢献したい」という熱意を持って取り組まれていますので、そういう方々へ少しでもお役立ちできるよう思っています。

また、申請手続きに困る方もいらっしゃるかと思いますが、オンラインでの説明会も実施していますので、ご参加していただければと思います。


今回インタビューにお答えいただきまして誠にありがとうございました。
これからも助成金なうは、より一層特化した情報収集を進めていきます。
よろしくお願いいたします。