日本産科婦人科学会によると、不妊症は「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交渉をしているにもかかわらず、1年以上妊娠しないこと」を指します。
昨今はこの不妊症の治療に取り組んでいる女性が増えているそうです。この背景には、晩婚化とそれに伴う出産年齢の高齢化があります。
厚生労働省の平成27年人口動態統計月報年計によれば、母親が40歳以上の出産割合は、昭和60年の0.6%から平成27年の5.3%へ10倍以上激増しています。
女性の妊娠できる能力は20歳代前半がピークと言われており、20代後半から衰え始め、30代後半で急速に低下します。そして、40代になると、自然妊娠することがとても難しくなります。
そのため、高齢になればなるほど、不妊治療をする必要性が高まってきます。
今回は、不妊治療にかかる費用の一部を助成する、厚生労働省の不妊に悩む方への特定治療支援事業についてご紹介します!
1.不妊治療にかかる費用はとても高額!
不妊治療は、一般不妊治療と特定不妊治療に分かれています。
一般不妊治療には、排卵日を特定してその時に性交渉を行う「タイミング療法」と人為的に精液を生殖器に注入する「人工授精」があります。
こちらは保険が効くので、通常はこの治療法を利用します。
一方、特定不妊治療は、一般不妊治療でも妊娠できなかった場合に行うもので、通常は体内で行われる受精を体の外で行う「体外受精」と「顕微授精」があります。
こちらは保険が一切利かず、数十万規模の高額は医療費を払う必要があり、大きな経済的負担になってしまいます。
そこで、厚生労働省は、特定不妊治療を行う夫婦に対して、高額な医療費の一部を助成することにしました。
主な要件は以下となります。
2.助成対象者
(1)特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師に診断された法律上の婚姻をしている夫婦
(2)治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満である夫婦
3.対象となる治療
特定不妊治療(体外受精と顕微授精)
4.助成額
①基本的な助成額
1回の治療につき15万円まで
※凍結胚移植(採卵を伴わないもの)は7.5万円まで
②初回治療の場合
30万円まで
※凍結杯移植(採卵を伴わないもの)は除く
③精子を精巣又は精巣上体から採取するための手術を行った場合
1回の治療につき15万円まで
※凍結杯移植(採卵を伴わないもの)は除く
④助成回数
初めて助成を受けた際の治療期間の初日における妻の年齢が40歳未満であるときは、
通算6回までとなります。
また、40歳以上である場合は通算3回までとなります。
⑤助成対象とならない場合
平成25年度以前から本事業による特定不妊治療の助成を受けている夫婦で、平成27年度までに通算5年間助成を受けている場合には助成しません。
5.所得制限
730万円(夫婦合算の所得ベース)
6.まとめ
不妊症のために出産できない女性が増えるということは、その分だけ少子化が進んでしまうことを意味しています。
そのため、今回紹介した厚生労働省だけでなく、多くの自治体でも不妊治療を支援する助成金を積極的に出しています。
不妊症や高額な医療費でお困りの方は、是非助成金の申請を検討してみてください!
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