助成金なうでは、自治体のご担当者を対象にして、現在、力を入れている取組や助成金・補助金について詳しくお伺いしております。
自治体・財団の取組や担当者の想いを地域の事業者様へ周知し、興味・関心を持ってもらうことで、その地域の活性化に貢献することを目的としています。
今回は、兵庫県神戸市 都市局 都市づくり課様の柳澤様・余西様にインタビューさせていただきました。
Q1.現在所属されている部署の業務について教えてください。
都市づくり課の主な業務は、都市機能の維持・充実にあたって、民間の事業者様との連携によるまちづくりを推進することであり、各事業者様との協議・調整を行っています。
また、UR都市機構様と包括連携協定を締結しており、郊外団地を活用したまちづくりの推進についても取り組んでいます。

©一般財団法人神戸観光局
Q2.今回、弊社のインタビューを受けていただいた理由を教えてください。
ご紹介させていただく補助制度が、神戸市で事業を行っていただける方を対象にしていますので、広く周知させていただきたいという思いでお受けしました。
Q3.市(特産、産業など)の魅力をお教えください。
神戸は海と山に囲まれた港町です。洗練された街並みや下町の活気があり、郊外には計画的に整備された住宅団地が広がっています。市街地から近い距離には六甲山があり、里山の風景も広がっています。
また、瀬戸内海に面しているため、自然豊かな一面もあります。古くから海外との貿易港として栄え、外国文化を早くから取り入れ、国内外のさまざまな影響を受けながら発展してきた街です。
最近ですと、三宮の周辺の再開発、ウォーターフロントエリアの再整備、今年度から神戸空港では国際チャーター便の運航も開始しました。
今後、国際都市としてさらに発展していきたいと考えています。
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Q4.特に力を入れている補助金をお教えください。また、力を入れている理由や背景をお教えください。
今回ご紹介するのは、住宅地における店舗等立地支援事業です。
郊外のニュータウンや計画的に開発された団地は、インフラや緑地、公園などが整備され、住みやすいまちとなっています。しかし、開発から年数が経過したニュータウンにおいては、高齢化や人口減少、さらには施設の老朽化といった課題があります。
そのようなエリアに対し補助制度を通じて新たな店舗ができることで、地域の利便性を向上させ、外出の機会を増やすことで賑わいを生み出していく――そのような取り組みを進めていきたいというのが、今回の補助制度の趣旨です。
Q5.上記の補助金案件は、どのような方におすすめですか?またはどのような事業者さまからの応募に期待していますか?
特定の業種やターゲットを絞るのではなく、幅広く出店していただける方を募集しています。補助制度を始めてからの実績としては、子育てを始められた方、子育てが一段落した方、定年退職を迎えられた方など、様々な年代の方からご応募をいただいております。共通しているのは、ライフステージの変化に合わせ、生きがいづくりを含めながら「お店をやってみたい」という思いを持たれている点です。
「いつかは自分のお店を持ちたい」と考えていた方が、この制度を活用することで一歩を踏み出す機会になっているのではないかと思っております。
Q6.これから会社を起こしていきたい、店舗を運営していきたい、という個人の方からの応募がほとんどでしょうか?
そうですね。
慣れ親しんだまちで自宅を改修し、住宅兼用店舗として空いた時間にお店を開いてみるなど、「自分の住んでいる街を盛り上げたい」という思いを持たれている個人の方からの問合せが多いです。
Q7.お店を開業された方に向けた、開店後のフォローアップの制度や意見交換の場はございますか?
フォローアップの制度を定めているわけではありませんが、私たちとしてもオープンされたお店を継続していただきたいという思いを持っています。
そのため、例えば「広報をもう少し行いたい」といったご要望があれば、市の関連部署を紹介するなどの支援を行っています。そのほかにも、周辺で同様の取り組みを進めている方や、地域の方々とのつながりを広げる機会を提供するなど、できる限り協力させていただければと考えています。
Q8.補助金の申請状況はいかがでしょうか?
こちらの補助制度は昨年度から開始したものですが、お問い合わせについては一定数いただいています。現在も数十件のお問い合わせをいただいており、出店を検討されている方からは定期的にご相談をいただいている状況です。
Q9.こちらの補助制度は、近隣自治体や全国の他都市と比べてどのような特徴がありますか?
ニュータウンの住宅地内でお店を開く際にかかる工事費用を支援する制度は他都市を見ても珍しい制度なのではないかと考えています。

Q10.これまで制度を活用された方の中で、特に成果を上げた事例や印象的な事例があれば教えてください。
印象的な事例としては、最初に本制度をご活用いただいたお店です。賞味期限が近づいている、あるいはパッケージが古いといった理由で一般的な店舗には置けない商品を仕入れ、安価で販売するというお店です。
補助制度では「地域の賑わいを創出する」ことを目的としていますが、プラスアルファで社会貢献活動もお願いしています。食料品を販売することで地域のにぎわいが生まれるだけでなく、食品ロスを減らす普及活動や生活保護を受けている方などへ食品を無償提供する取り組みも行っておられます。
地域の活性化に加え、社会貢献としても幅広い取り組みへとつながっているのではないかと考えております。
Q11.制度を通じて実現したいビジョンや、目指す社会の姿があれば、最後にぜひお聞かせください。
冒頭にも述べました通り、神戸市の郊外には須磨区、垂水区、西区、北区を中心にニュータウンが広がっています。ニュータウンは住みやすいまちですが、時代の変化に伴い、現在のニーズに必ずしも合致していない部分が出てきているのも事実だと考えています。
補助制度を通じて新たな店舗の立地を誘導することで、にぎわいがあり、誰にとっても歩いて暮らしやすいまちを目指します。

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Q12.市民や事業者の方に伝えたいことがあれば一言お願いいたします。
お店や教室を始めてみたいとお考えの方はもちろん、少しでもご興味や関心をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひこの機会に出店をご検討いただければと思います。どうぞお気軽にお問い合わせください。
今回インタビューにお答えいただきまして誠にありがとうございました。
これからも助成金なうは、より一層特化した情報収集を進めていきます。
よろしくお願いいたします。






