【超速報】令和8年度の給付金・補助金はどうなる？【各省庁の予算概算要求が公表】

各省庁の令和8年度概算要求が公表されました！

・全国の自治体で個人向け給付金が実施される？
・ものづくり補助金、省エネ補助金は続行？
・雇用関係の助成金が拡充される？

などなど、概算要求から令和8年度の給付金・補助金の動向が予測できます。

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中小企業庁

予算規模の増加

令和7年度：1,080億円
令和8年度（要求）：1,378億円
→ 約300億円（約27％増）の大幅増加。

重点ポイント

米国関税、物価高、人手不足などの「経営環境の厳しさ」への対応
持続的な賃上げ実現に向けた生産性向上投資
事業承継・再編等を通じた構造改革
小規模事業者支援と地域社会課題解決

補助金・助成金・給付金・税制の傾向

(1) 厳しい経営環境への対応
価格転嫁対策：中小企業価格交渉促進支援事業（37億円 → 29億円）
下請け取引環境整備：252億円（前年比増）
資金繰り支援：信用保証制度を通じた保証料・利子補給（387億円要求）
税制：中小企業投資促進税制の延長・拡充

⇒「価格転嫁支援」「資金繰り」「人手不足対応」が重点。

(2) 生産性向上と賃上げ
中小企業生産性革命推進事業：3,400億円規模
IT導入補助金
ものづくり補助金
小規模事業者持続化補助金
事業承継・再編・M&A補助金など
新規創業・スタートアップ支援：創業補助、大学発ベンチャー支援
⇒「補助金四本柱」継続＋強化、新規創業支援を拡大。

(3) 事業承継・再編
M&A支援・事業承継ネットワーク：拡充
不動産取得税特例延長
法人版事業承継税制の延長
⇒後継者不足対策を税制・補助金で厚く支援。

(4) 小規模事業者・地域支援
小規模事業者持続化補助金：引き続き強化
地域課題解決型の取組：地域商社・観光支援、災害復興支援、GX/脱炭素化支援
事業環境整備（統計調査・分析等）も拡充
⇒「社会課題解決」「地域連携」「脱炭素・GX」色が強まる。

傾向まとめ

大幅増額（約1.3倍）で、重点は「賃上げ・生産性」「事業承継」「小規模・地域支援」。
補助金は従来の四本柱（ものづくり、IT導入、小規模、事業承継）を継続・強化。
税制は承継支援・投資促進税制の延長が軸。
給付金的支援は減り、投資・転嫁支援型へシフト。
GX・デジタル・地域課題解決といった「社会的テーマ」に資金が流れる傾向。

経済産業省（METI）

増額状況・重点分野

概算要求（一般会計）は 4,285 億円（令和7年度当初 3,525 億円）、約760 億円の増額
全体（特別会計含む）では 2 兆 444 億円を要求、令和7年度の 1兆7,196億円から大幅な増加

重点施策

グリーン・トランスフォーメーション（GX）、AI・半導体、中小企業支援、福島復興、経済安全保障など

分野別投資推進額

「新たな付加価値を生む成長投資促進」約 9,584億円（同 7,011億円）
中小企業・賃上げ等に 1,761億円（同 1,437億円）
エネルギー・経済安全保障関連に 1.424兆円（同 1.0275兆円）
福島・震災復興に 990億円（同 745億円）

補助金・助成金・給付金・税制の傾向

GX関連で多数の補助事業（例：省エネ・蓄電池・燃料電池・クリーン自動車など）を拡充。
AI・半導体、バイオ・医療、コンテンツ分野などへの研究開発補助金やスタートアップ支援の強化が見られます。

厚生労働省

予算の増減・重点配分の方向性

社会保障関連費（年金・医療など）は、前年度当初予算に自然増分（約0.4兆円）を加えた範囲で算定され、さらに「基本方針2025」に基づく物価・経済動向への対応分が上乗せされています。
裁量的経費には、前年度当初予算の20％相当額までの要望が可能とされており、重要政策推進に柔軟な配分が図られています。
義務的経費のうち、人件費については人事院勧告に準じて対応し、他義務的経費も必要額を要求しています。
地方交付税交付金等は「経済・財政新生計画」との整合性に配慮しつつ要求されています。
国債費なども含めた予算全体の構成比として、主要項目にまとまった配分が求められています。

補助金・助成金・給付金の傾向

1. 子ども・子育て支援金制度
令和8年度から、特例公債などを活用して「こども・子育て支援金制度」を創設。医療保険者が支援納付金を徴収する仕組みを導入します。対象には児童手当、妊婦支援給付金、育児時短就業給付金、こども誰でも通園制度などが含まれます。初年度の負担額目安は、加入者1人あたり月額約250円。

2. 保険者インセンティブ（後期高齢者医療）
保険者（広域連合）による予防・健康づくり、医療費適正化への取組に対し、特別調整交付金から約100億円のインセンティブが割り振られます。評価指標に基づき予算が按分される形式。

3. 生活困窮者自立支援に関する補助
就労準備支援や家計改善支援、地域居住支援など、生活困窮者への支援事業は令和7年度に引き続き、令和8年度までの拡充が予定されています。家計改善支援事業の補助率を1/2から2/3へ引き上げ、過疎地域には加算措置も設けられました。

4. 障害者支援・助成金
障害者の地域生活支援拠点の整備など、事業主への助成金を通じた支援を強化する方向です。

業務改善助成金の現状と継続状況

制度内容自体は引き続き継続されており、生産性向上に繋がる設備投資や人材育成を行い、事業場内最低賃金を一定以上引き上げた事業者に対して、投資費用の一部が助成されます・

令和7年度の変更点では、助成上限や対象要件の変更があり、予算も大幅に増額（約180億円→297億円）されています。
令和8年度も同制度が継続される見込みで、引き続き「事業場内最低賃金の引き上げ」と「生産性向上」を要件とした支援が中心となるでしょう。

キャリアアップ助成金の今後

現行の「社会保険適用時処遇改善コース」は令和7年度末までが対象となっており、令和8年度以降は利用対象外となる見込みです。
令和8年度以降は「短時間労働者労働時間延長支援コース」の活用が推奨される方向です。

その他：雇用関係全般の動向

教育訓練支援給付金については、基本手当の給付率が「80％→60％」に引き下げられ、この措置は令和8年度末までの暫定措置とされていることが法案に記されています。
「エイジフレンドリー補助金」など、高年齢労働者の就労継続支援を目的とした制度の拡充要望も存在しています。

環境省

予算の増額と重点分野

予算額：約3,128億円
令和7年度予算額は約1,967億円、これに対して令和8年度では約1,161億円の増額となり、増加率は約59% に相当します

地域・くらしの脱炭素基盤整備

合計要求額：1,278億円（前年690億円 → 新たに588億円増）
内訳として：
地域脱炭素推進交付金（GX含む）：701億円（前年385億円）
新規：「地域脱炭素実現に向けた具体施策実装支援事業」：20億円
自立・分散型エネルギー導入等推進（公共避難施設・防災拠点）：50億円（前年20億円）

先導技術と情報基盤整備

データセンターの脱炭素化、革新的素材・触媒開発、情報基盤の構築を通じた地域・社会インフラの脱炭素化加速

国際展開・国際貢献

JCM（二国間クレジット制度）や温室効果ガス観測衛星（GOSAT）による排出検証などを推進し、「アジア・ゼロエミッション共同体」構想を展開

傾向

予算は大幅に増額され、「地域脱炭素化の推進」「技術と情報基盤の強化」「国際協力の拡充」が明確な重点テーマとなっています。

内閣府（Cabinet Office）

増額状況・重点分野

総要求額は 7,906.9 億円（前年度 6,796.0 億円）、約 1,110 億円の増加
成長・持続可能性強化、地方創生2.0、科学技術・イノベーション政策、防災・経済安全保障など全体的に増強

地方創生： 5,200.7 億円（前年度 4,601.3）
宇宙・海洋開発： 1,075.3 億円（前 848.5）
防災・安全： 945.2 億円（前 770.0）

補助金・助成金・給付金・税制の傾向

公的支援全体の方針として、地方創生補助や研究開発、社会課題対応ほか、多様な分野に反映されていると見られます。

観光庁（Tourism Agency）

要求総額は 10,694 百万円（前年度 8,930 百万円）、約1.20倍の増加
「持続可能な観光地域づくり」「インバウンド誘客」「国内交流拡大」などに重点。
特に「人材不足対策」は 6.0倍、「ユニバーサルツーリズム」は 13.33倍と大幅増

補助金・助成金・給付金・税制の傾向

各種施策で補助金中心の支援が明示的に増強。
また「国際観光旅客税（インバウンド関連施策に活用）」の活用への要求もあり

国土交通省（MLIT）

増額状況・重点分野

一般会計の要求額は 7兆812億円、前年度比 1.19倍
財政投融資も 1.23倍に増加。
重点は「安全・安心」「経済成長」「地域づくり」の3本柱。
防災・インフラ老朽化対策、流域治水、鉄道・港湾インフラ強化などで大幅増
例：流域治水 1.20倍、地震対策 1.26倍、インフラ維持 1.29倍、物流確保 1.22倍