オランダのalgemene bijstand(一般生活扶助)は、生活に必要な所得・資産が不足し、他の給付も利用できない人に対し、自治体が適用される最低生活基準まで所得を補う制度です。2026年7月1日以降、21歳からAOW年齢未満の夫婦・同居世帯の基準は月2,027.79ユーロです。

この制度はオランダ居住者等の要件を満たす人向けです。日本在住者が利用できる制度ではありません。また、月2,027.79ユーロが全夫婦へ一律に上乗せ支給されるわけではなく、世帯所得がある場合は適用基準までの差額を補う仕組みです。

2026年9月28日の参考レート1ユーロ=約179.662円では、2,027.79ユーロは約364,317円、約36.4万円相当です。正式額はユーロ建てで、日本円換算額は為替変動で変わります。

制度概要

実施機関

制度はオランダのParticipatiewetに基づき、居住する自治体が申請・審査・給付を担当します。

対象地域

オランダ。オランダに居住し、オランダ国籍または有効な在留許可を持つなどの条件が必要です。

対象者

18歳以上で、生活に必要な所得・資産が十分でなく、他の援助・給付を利用できず、拘禁中でない人などが基本対象です。夫婦・共同生活の場合、パートナーの所得・資産も合算して判定されます。

2026年7月1日以降の月額基準

生活状況年齢月額基準(休暇手当込み)参考円換算
単身21歳~AOW年齢未満€1,419.46約25.5万円
夫婦・同居21歳~AOW年齢未満€2,027.79約36.4万円
単身AOW年齢以上€1,587.34約28.5万円
夫婦・同居AOW年齢以上€2,176.10約39.1万円

支給額の決まり方

上表は「追加でもらえる固定額」ではなく生活扶助の基準額です。就労収入などがある場合、自治体がその収入を考慮し、原則として適用される基準まで補います。また、27歳以上の成人同居人が複数いる場合はkostendelersnorm(費用分担基準)によって額が下がることがあります。

資産要件

2026年の資産上限は、夫婦・共同世帯とひとり親で1万6,000ユーロ、単身者で8,000ユーロです。上限を超える資産がある場合、原則としてまず生活費へ充てることが求められます。自宅所有者には住宅の含み資産に関する別ルールがあります。

申請方法

居住する自治体へ直接、またはwerk.nl経由で申請できます。自治体は原則8週間以内に判断します。申請から4週間たっても決定していない場合、法定前払いの対象になるか自治体が審査し、対象となれば適用基準の少なくとも90%が前払いされます。

2026年からの主な変更

2026年からは、個別事情に応じて最大3か月遡って給付できる仕組み、年間1,200ユーロまでの贈与について原則申告不要とする仕組み、1年以内の再申請の簡素化、運転免許証での本人確認など、制度運用の一部が変更されています。遡及給付は自動ではなく、自治体が個別事情を判断します。

注意点

18~20歳には別の若年者基準があります。また、収入・同居状況・資産の変化は給付額に影響します。自分の受給額は居住自治体の審査結果で確認する必要があります。

この記事のポイント

  • 2026年7月1日以降、21歳~AOW年齢未満の夫婦・同居世帯基準は月€2,027.79
  • 一律上乗せではなく、所得があれば基準までの差額補填
  • 単身者・AOW年齢以上では別の基準額
  • 2026年資産上限は夫婦等€16,000、単身€8,000
  • 自治体またはwerk.nlから申請

よくある質問

Q:夫婦なら毎月2,027.79ユーロを必ず受け取れますか?

いいえ。これは生活扶助の基準額です。世帯収入・資産等を審査し、必要に応じて基準まで補います。

Q:働いていても対象になることがありますか?

就労収入が適用される最低生活基準を下回るなど、他の要件も満たせば差額補填の対象になり得ます。

Q:申請前の月まで遡って受け取れますか?

2026年から、個別事情によって自治体が最大3か月遡って給付できるようになりました。ただし自動適用ではありません。

Q:日本在住者も対象ですか?

対象ではありません。オランダ居住・在留資格等の要件があります。

公式情報