真夏となり本格的な暑さとなりました。敷地面積が広い企業や工場は、その分空調の設置数も増えて、電気代の負担が大きくなります。
以前、個人が使えるエアコン補助金に関する調査レポートを公表しましたが、もちろん法人が利用する業務用空調を対象とした補助金も多く公募されています。
電気代削減を検討している方はそれら補助金を活用してみることをおすすめします。
そこで今回は法人向け空調・エアコンに関する補助金の調査をしたので、その結果を共有します。
個人向けエアコン補助金の調査レポートはこちら↓
https://joseikin-now.jp/?p=58212
【調査概要】
調査方法:助成金・補助金検索サイト「助成金なう」より、法人向け空調・エアコンに係る補助金を抽出・分析する。
調査対象日:2024年4月1日~2024年7月31日
調査対象件数:42件
法人向けエアコン・空調補助金の事例
法人向けエアコン・空調補助金の事例 | |||
名称 | 公募主体 | 要件 | 補助額 |
ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業 | 東京都 | 指定の省エネ診断を受ける | 補助率3/4 上限額5000万円 |
中小企業等省エネ設備導入支援補助金 | 福岡県 | 指定の省エネ診断を受ける | 補助率1/2 上限額80万円 |
かがわ中小事業者CO2CO2(コツコツ)削減支援補助金 | 香川県 | 設備更新前と比較して、一定の省エネ効果が得られる | 補助率1/2 上限額150万円 |
省エネルギー投資促進支援事業費補助金 | 経済産業省 | 事務局に認定・登録された設備のみ対象 | 補助率1/3 上限額1億円 |
省エネ目的のものがほとんど
個人向けの場合熱中症対策を目的とした補助金もありましたが、法人向けはほぼ省エネ目的のものとなります。
また、空調補助金のほとんどは既存の設備を更新する建付けとなり、空調の増設や新規導入は原則認められません。設備を増やしたら省エネにならないからです。
省エネ診断タイプが多い
非常に多いタイプは指定の「省エネ診断」を受けることを要件とする補助金です。
省エネ診断では、実際に専門家が事業所に訪問してヒアリングを行った上で、省エネするための改善案を提示します。その改善案に基づく設備更新として省エネ空調を導入する形になります。
また、省エネ診断の多くは無料となりますが、自治体によっては有料となります。
一定の省エネ効果が得られることが要件となる補助金もある
設備更新によって一定の省エネ効果が得られることを要件とする補助金も多いです。
たとえば、香川県の「かがわ中小事業者CO2CO2(コツコツ)削減支援補助金 」では、「既存と比較して30%以上の省CO2効果が得られる省エネ空調」が対象となります。
事務局認定された設備のみ対象となる補助金もある
事務局に認定・登録された空調のみ対象とするタイプの補助金もあります。
たとえば、経済産業省の「省エネルギー投資促進支援事業費補助金 」は、「一定の省エネ効果が期待できる設備」として登録された高効率空調のみが対象となります。尚、このタイプの補助金でも、設備更新前と比較して一定の省エネ効果が得られることが要件となります。
補助額100万円前後のものが多い
経済産業省の「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」は上限額1億円(補助率1/3)、東京都の「ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業」は上限額5000万円(補助率3/4)と非常に額が大きいです。
しかしそれらはあくまで例外であり、各自治体の空調補助金の補助額は100万円前後のものが多いです。
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