
ドイツでは2026年1月1日から、社会法典第11編(SGB XI)§45hに基づき、一定の共同居住形態で暮らす要介護者に月額450ユーロの定額補助が設けられています。介護度(Pflegegrad)1~5が対象ですが、「介護度1なら誰でも450ユーロ」という制度ではありません。
この制度はドイツの介護保険制度に基づく給付で、§92c SGB XIに基づく介護提供契約がある共同居住形態で暮らす要介護者が対象です。日本在住者が利用できる一般的な給付制度ではありません。
正式額は月額450ユーロです。2026年8月31日時点の参考レート(1ユーロ約185.072円)では約8.3万円相当、12か月では5,400ユーロ=約99.9万円相当です。為替変動により日本円換算額は変わります。
制度概要
実施機関
ドイツの社会介護保険(Pflegeversicherung)。法的根拠はSGB XI §45hおよび§92cです。
対象地域
ドイツ
対象者
介護度1~5の要介護者のうち、§92c SGB XIに基づく介護提供契約を備えた共同居住形態で暮らす人が対象です。§92cでは、共同で組織された介護のために3人以上の要介護者が共同生活していることや、質が担保された介護提供体制などが契約の前提とされています。
支給額・補助額
1暦月あたり450ユーロの定額補助です。自立した介護を共同居住形態の中で確保するための費用を支えるもので、一般的な「自由に使える介護手当」と同一ではありません。
申請期間・利用期間
制度は2026年1月1日から現行制度として実施されています。期間限定の一時金ではなく、法定の条件を満たす月についての月額給付です。
申請方法
連邦保健省の案内では全国共通の単一オンライン申請窓口は示されていません。まず居住先の運営者・介護事業者に「§92cに基づく有効な契約がある共同居住形態か」を確認し、そのうえで加入するPflegekasse(介護保険基金)に具体的な申請・給付手続きを確認することが重要です。
主な条件
介護度の認定だけでは足りず、居住形態側の§92c契約が必要です。また、介護度2~5では一定の在宅介護サービス等の追加給付が認められますが、介護度1には§45h第2項の追加給付はありません。
注意点
通常の外来型介護WGには、別制度の「Wohngruppenzuschlag(月額224ユーロ)」があります。月額450ユーロ制度とは対象となる居住・契約モデルが異なり、単純に224ユーロと450ユーロを足せる制度ではありません。名称が「介護WG」でも、§92c契約がなければ450ユーロ給付の対象にはなりません。
この記事のポイント
- 2026年1月1日からの現行制度
- 介護度1~5で月額450ユーロ
- 介護度だけでなく§92c契約の共同居住形態が必須
- 通常の介護WG向け月額224ユーロ制度とは別
- 日本在住者は原則対象外
よくある質問
Q. Pflegegrad 1なら全員が月450ユーロを受け取れますか?
いいえ。介護度1~5という条件に加え、§92c契約の共同居住形態で暮らしている必要があります。
Q. 普通の高齢者向けシェアハウスや介護WGでも対象ですか?
名称だけでは判断できません。§92cに基づく介護提供契約が存在するかが重要です。
Q. 450ユーロは自由に使える介護手当ですか?
法令上、共同居住形態で自立した介護を確保するための定額補助です。一般的な介護手当と同じものとして扱うのは不正確です。
Q. 日本在住者も申請できますか?
原則対象外です。ドイツの介護保険制度と対象居住形態に関する要件を満たす必要があります。




