ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金など、毎年全国規模の大型補助金を出している中小企業庁!
その時の政権や時代の状況によって、その年に公募される補助金の内容は変わっていきます。
たとえば、ものづくり補助金は毎年のように募集要項の内容が細かく変更されています。今年度のものづくり補助金が出される前に、前年度の募集要項に沿って準備してしまうと、対応できない恐れがあります。
だからと言って、何も準備しなくてもいいというわけではありません。
今年度の傾向を事前に把握しておき、ある程度の予測を立てておくことが必要となります。
今年度はどんな方針を立てて、どんな施策に沿って、どんな補助金を出す予定なのでしょうか?
今回は、中小企業庁の平成30年度補正予算について、その中身を詳しく見るとともに、2019年に中小企業庁が公募する補助金の傾向について、説明したいと思います。
1.今回の予算は生産性向上・人手不足解消・地域活性化・インバウンド拡大
安倍政権のアナウンスによると、
「第4次産業革命の技術革新等を通じた「生産性革命」の実現に向けての設備・人材などへの力強い投資、研究開発・イノベーションの促進など重要な政策課題への対応」
とあります。
つまり、前年度から引き続き国内の産業振興に対して、莫大な助成金・補助金を投入していくということです。
中小企業庁においても平成30年度の第2次補正予算を前年度と同程度の規模で実現する予定です。
具体的には、
①事業承継・再編・統合等による新陳代謝の促進
②生産性向上・人手不足対策
③地域の稼ぐ力の強化・インバウンドの拡大
④災害からの復旧・復興・強靭化
⑤経営の下支え・事業環境の整備
について支援していくことになります。
その中でも、②生産性向上・人手不足対策は平成30年度補正予算で1,205億円、31年予算で369億円の案が組まれており、特に注力しています。
また、③地域の稼ぐ力の強化・インバウンドの拡大も平成31年度予算で286億円の大型案が組まれています。
例年、ほぼ概算要求の通りに国会を通過しているので、今回も要求額がそのまま実現できる予定です。
では、この②生産性向上・人手不足対策と③地域の稼ぐ力の強化・インバウンドの拡大の中身を見ていきましょう。
2.生産性向上・人手不足対策
ⅰ、中小企業生産性革命推進事業【1,100億円】
中小企業庁の大看板の補助金とも言える「ものづくり・商業・サービス補助金」、「小規模事業者持続化補助金」、「IT導入補助金」を一体的に措置します。
広報、補助金活用から効果検証まで一体的に実施する予定です。
中小企業などによる革新的なサービス・試作品開発、生産プロセス改善のための設備投資、小規模事業者の販路開拓・生産性向上の取組み、ITツールの導入などを支援します。
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ⅱ、ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業【50億円】
生産性向上等に向けた支援措置を継続的に行うため、従来補正予算に組まれていた「ものづくり・商業・サービス補助金」の当初予算化を実現します。
中小企業などが連携して、事業者間でデータを共有・活用することで生産性を高める高度なプロジェクトを支援します。
また、地域経済牽引事業計画の承認を受けて連携して行う事業の設備投資なども支援する予定です。
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ⅲ、地方公共団体による小規模事業者支援推進事業【10億円】
都道府県による小規模事業者支援を促進するため、「自治体連携型持続化補助金」の当初予算化を実現します。
地方公共団体が商工会・商工会議所などと協力して、小規模事業者等に対して、経営計画を作成する取り組みや、その経営計画に基づき販路開拓に取り組む費用を補助します。
3.地域の稼ぐ力の強化・インバウンドの拡大
ⅰ、地域未来投資促進事業【159億円】
中小企業が地域中核企業や大学・公設試等と連携して行う活動を、新たな技術・サービスモデルの開発から市場獲得まで一体的に支援します。
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ⅱ、国内・海外販路開拓強化支援事業【24億円】
新商品・サービスの開発・販路開拓事業やブランド確立事業、マッチング・海外展示会等を通じた販路開拓などを支援します。
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4.まとめ
今年度も前年度と引き続き大型の補助金が次々と公募されることが予想されます。
特に生産性向上、人手不足解消、地域活性化、インバウンドの拡大に関して大きな予算が使われる予定です。
より確実に補助金を受給したいのであれば、この4つのテーマに沿って準備した方がいいかもしれません。
補助金に関しては早くて2月以降募集が開始されます!
補助金の活用を考えている企業様は、中小企業庁のホームページを定期的にチェックしておきましょう!
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