2026年10月分から、年金生活者支援給付金の新しい所得基準が適用されています。なかでも理解しておきたいのが、通常の老齢年金生活者支援給付金の所得上限をわずかに超えた人にも、一定の範囲では「補足的老齢年金生活者支援給付金」が用意されていることです。ただし、月5,620円の基準額を誰もがそのまま受け取れるわけではなく、加入期間と所得額で計算されます。

日本全国の制度ですが、65歳以上の老齢基礎年金受給、同一世帯全員の市町村民税非課税、前年所得等の要件を満たす方に限られます。所得92万6,500円以下の人全員への一律給付ではありません。


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制度概要

実施機関

厚生労働省、日本年金機構。

対象地域

日本全国。国内居住要件など、年金生活者支援給付金の制度上の条件を満たす方。

対象者

65歳以上で老齢基礎年金を受給し、本人を含む同一世帯全員が市町村民税非課税、前年の年金収入・その他所得の合計が出生時期別の上限以下の方です。

支給額・補助額

通常の老齢分は月5,620円を基準に納付済期間と免除期間で算定します。補足的給付は納付済期間に基づく額に所得による調整支給率を掛けて計算するため、全員一律の定額ではありません。

申請期間・利用期間

2026年度の所得に基づく見直しは2026年10月分~2027年9月分に反映されます。新たな対象者に日本年金機構から請求書が届いた場合は、期限と遡及取り扱いを案内で確認してください。

申請方法

新たな対象者は日本年金機構の年金生活者支援給付金請求書などによる手続きが必要です。すでに給付金を受けていて継続して要件を満たす人は、原則毎年の再請求は不要です。

主な条件

生年月日が1956年4月2日以後なら、通常分は所得合計826,500円以下、補足的は826,500円超926,500円以下。1956年4月1日以前なら、通常分は824,100円以下、補足的は824,100円超924,100円以下です。

注意点

前年の「年金収入とその他所得」の合計で判断し、単純に年金額面だけを見るものではありません。また、免除期間に対応する加算は補足的給付の計算式には入りません。そのため通常分から補足的へ移ると、見込み額が比較的大きく変わる場合があります。

生年月日別・2026年10月分からの所得区分

生年月日通常の老齢分補足的老齢分
1956年4月2日以後826,500円以下826,500円超~926,500円以下
1956年4月1日以前824,100円以下824,100円超~924,100円以下

これらは前年の年金収入等とその他所得の合計に関する基準です。別途65歳以上・世帯全員住民税非課税などが必要です。

免除期間がある人は、なぜ給付額が急に変わる?

日本年金機構が示す例では、1956年4月2日以後生まれで保険料納付済240カ月、全額免除60カ月の場合、通常の老齢分は納付済期間から2,810円、免除期間から1,471円、合計月4,281円です。所得が通常分の上限を超えると、補足的給付では免除期間分の1,471円は計算されず、2,810円に所得調整率を掛けます。92万6,500円以下なら必ず4,281円という理解は誤りです。

この記事のポイント

  • 65歳以上・世帯全員住民税非課税・所得要件が前提
  • 出生時期により通常分と補足的分の所得基準が異なる
  • 2026年度の通常老齢分は月5,620円を基準に計算
  • 補足的老齢分では免除期間分の加算が計算に含まれない
  • 一般的な所得境界を超えても一定範囲では補足的給付の可能性

よくある質問(FAQ)

Q:年金収入が年90万円なら必ず対象ですか?

いいえ。生年月日別の所得上限に加え、65歳以上、老齢基礎年金を受給していること、世帯全員の市町村民税非課税などの条件があります。

Q:補足的給付も月5,620円ですか?

いいえ。納付済期間と所得に応じた調整支給率で決まります。

Q:免除期間が多いと受給額が増えますか?

通常の老齢分は免除期間分の額が加わりますが、補足的給付の式には免除期間分の加算がありません。

公式情報