令和元年度8月末に各府省が来年度予算の概算要求を提出しました。
医療や介護などにかかる社会保障費の伸びにより、令和2年度予算の概算請求は約105兆円となり、2年連続で過去最高を更新しました。
厚生労働省でもその膨大な予算を背景に、助成金の新設や既存の助成金の刷新がなされる予定です。
今回は令和2年度の助成金の最新情報についてご紹介します!
1.高齢者労災防止助成金の新設
最近は高齢者の労災トラブルが増加しています。
そのため、安全対策にかかるコストやノウハウの面から対応が遅れがちな中小企業を支援するために、新たな助成金が設けられる予定です。
2.両立支援等助成金(男性の育休取得支援)に加算要件追加
現行の両立支援助成金に加算要件を設けました。
「職場の雰囲気づくりにとどまらず前向きな対応を行う中小企業」に対して、対象従業員1人当たり10万円程度上乗せする方針となっています。
詳しい内容は今後詰める予定です。
3.氷河期世代の就職支援を強化
研修業者が氷河期世代の非正規雇用者に半年程度の訓練や職業実習をした場合、国が最大20万円支給するとしました。
さらに受講者が正規雇用で半年定着した場合、追加で最大40万円を支給する成功報酬型の助成金を出す方針です。
4.安心な職場環境づくりに関する予算
最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上等の推進、同一労働同一賃金など雇用形態に関わらない公正な待遇の確保 1,449億円
長時間労働の是正や安全で健康に働くことができる職場づくり 359億円
総合的なハラスメント対策の推進 45億円
治療と仕事の両立支援 35億円
柔軟な働き方がしやすい環境整備 6.4億円
5.多様な人材の活躍促進に関する予算
就職氷河期世代活躍支援プランの実施 653億円
高齢者の就労・社会参加の促進 313億円
女性活躍の推進 222億円
障害者の就労促進 177億円
外国人材受入れの環境整備 125億円
6.人材育成の強化と人材確保対策の推進に関する予算
高齢期も見据えたキャリア形成支援の推進 1,734億円
人材確保対策の総合的な推進 421億円
7.まとめ
来年度は「多様な人材が働ける職場環境の形成」に特に重点が置かれた予算配分のようです。
予算額はともかくとして、上記に関連する助成金は来年度も引き続き存在することが見込まれます。
来年度の助成金申請を考えている方はスムーズに受給できるよう、今のうちに準備しておきましょう!
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